「本日の日報を提出します。」

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防腐剤の話

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パラベンフリー

 

という言葉をみなさん一度は聞いたら目にしたりがあると思います。

パラベンフリー、防腐剤フリー、と聞くとなんとなく

肌に良さそうだったり刺激が少ないように感じますよね?

しかし、本当にそうなのか、

今回はそんな防腐剤についてのメモです。

 

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◎防腐剤とは

 

"微生物の侵入・発育・増殖を阻止して

腐敗や発酵が起こらないようにする、静菌作用を目的として使われる薬剤"である。

 

と、いうように空気中や身体など

様々なところにいる菌の侵入や増殖を防ぎ、

その商品を高品質のまま安全に使うために使われている薬剤のことを防腐剤といいます。

 

化粧品だけでなく食べ物や普段生活するには欠かせないものの多くに含まれています

 

▶︎食品や化粧品などの菌が繁殖してしまうことで品質が劣化してしまうものには防腐剤は不可欠で、普段生活で使うものの多くに防腐剤は使われている。

 

◎なぜ化粧品にいれるのか

 

化粧品、特にスキンケア用品の成分のうち

1番多く使われているのが"水"、そして水に溶ける"水溶性成分"です。

(使っている化粧品の成分表示を見てみてください)

菌は主に水中で繁殖するので、

水ベースの化粧品は菌が繁殖する可能性があります

 

また、化粧品にはアミノ酸や糖類、天然の油脂などの

多くの成分が含まれていて、

これらの成分はカビや微生物のエサとなり、それらを増殖させる原因にもなりえます

 

そして微生物や菌が増殖してしまうと、

本来保湿や肌を健やかに保つための成分も変化し、

肌トラブルの原因となります。

 

化粧品は食べ物に比べると使用期間も長いため

菌や微生物が侵入してしまう危険性が高く、使用中に手や指から入り込んでしまうこともあります。

 

また、化粧品とくにスキンケア用品は保管場所が

脱衣所や浴室であることが多く、高音多湿になる環境も菌が繁殖しやすくなります。

 

なので、長期間安定した品質を保ち肌トラブルの原因となる微生物や菌を防ぐために防腐剤の使用が必要になります。

 

▶︎菌が繁殖しやすい化粧品を長く高品質で使うためにさまざまな防腐剤が使われている。

 

 

◎防腐剤にはどんなものがあるの

 

防腐剤には様々な種類があり

その種類によって防ぐことのできる菌の種類が変わってきます

成分表示ではだいたい1番下の方に表記されていることが多いです。

 

1番よく聞くものがパラベンだと思います。

パラベン類は非常にたくさんの種類の微生物や菌を防ぐことのできる優秀な防腐剤です。

パラオキシ安息香酸◯◯と表記されることもあります。

 

菌に対する効果の高さでいくと

イソブチル>ブチル>プロピル>エチル>メチル 

となります。どの微生物に強いかによって多少変わります。

なので、数種類のパラベンを組み合わせて効果を高めることもあります。

 

化粧品では主にメチルエチルがよく使われていますが、

配合量は1%前後で安全性も高いため食品の保存料としても使われてています。

 

パラベンフリーと書いてある化粧品の中に使われている防腐剤の中で

1番多いのがフェノキシエタノールです。

(よしかわの使ってる無印の化粧水にもこれが防腐剤として使われています。)

 

ただし、パラベンよりも殺菌力が劣るため、

単独で使用する場合は量が多くなる場合が多いです。(それでも1%前後です)

パラベンとの併用でより多くの菌に対応できるという相乗効果もあります。

 

大きなものはパラベン類とフェノキシエタノールですが、他にも、

安息香酸Naデヒドロ酢酸Naヒノキチオール(植物エキス)などが使われています。

 

効果を高めるためにさまざまな防腐剤が使われることがあり

また、保湿成分であるBGやペンチレングリコールなどの制菌作用を持つ成分と組み合わせて効果を上げることもあります。

 

▶︎化粧品に含まれる防腐剤は1%前後で、さまざまな種類を組み合わせてより効果を高めることもある。

 

 

◎なぜ防腐剤は悪いイメージがあるの

 

これは主にパラベンについてですが、

パラベンはもともと表示指定成分という、

"使う人の体質によってまれにアレルギー等の肌トラブルを起こす恐れのある成分"というリストの中に入っていて

パラベン=旧表示指定成分=危険、となり

パラベンが避けられるようになったようです。

(旧表示指定成分については後日)

 

なので、使っていて特にアレルギーなどの症状が出ない人であれば大丈夫そうです◎

 

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と、いう防腐剤の話でした。

 

防腐剤が入っているから悪い、

入っていないから良いという話ではなく

 

防腐剤が入っているものは菌の発生や増殖を抑えることができる、

入っていないものは菌などが増えて成分が変化してしまう可能性が防腐剤が入ってるものに比べて高くなるので、保管に気をつけて早めに使い切るのが良いということです◎

 

以上、防腐剤に関するメモでした。

 

 

参考 : 化粧品検定1級テキスト

化粧品成分表示のかんたん読み方手帳